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by inja369

時代に使い潰される若者と、希望としてのブロガーたち

ブログ

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ベーシックインカム制度の導入の是非がいま問われている。ベーシックインカムとは、政府が全ての国民に一定額を給付する制度のことだ。生活保護や年金などの制度を撤廃したり消費税を上げたりして捻出された財源で、全国民に月8万円を給付することができるという。

これがあればわざわざブラック企業に勤めて過労死せざるを得ない状況に追い詰められることもなくなるだろう。経済というのはお金が回りさえすれば機能するのだから、どのような形でお金が手に入ろうが関係無いはずだ。だから僕はベーシックインカム制度の導入に賛成する。

高齢者は不利益を被る

しかし、ベーシックインカムの導入によって不利益を被る人々がいる。それは高齢者だ。高齢者は年金を貰って生活しているが、その額はほとんどの場合8万円以上。つまり、ベーシックインカムが導入されると、貰えるお金が減ってしまうのだ。これは不利益以外の何物でもない。

高齢者の割合は増え続けていて、高齢者の政治的発言力は強くなっている。高齢者と若者が選挙で戦ったら、若者は絶対に勝てない。だから政治家は、票を獲得するために若者より高齢者を優先して政策を打ち出さざるをえなくなる。よって、年金の撤廃は難しいという状況になる。

高齢者に期待はできない

果たしてどれだけの高齢者が、自分の受取金額が減ることと引き換えにベーシックインカムの導入を受け入れるだろうか? 「老い先短いのだから、現状のままで生活していきたい」という考える人は、少なからず絶対にいる。政治や経済に疎い人ならばなおさら、急激な社会制度の転換には混乱するだろう。

そうした人たちの声を無視して、新しい社会制度であるベーシックインカムを導入するためには、相当な政治的コストがかかる。政治家もほとんどが高齢だ。わざわざ政治生命をリスクにさらしてまで変革をしようとは、余程の旨味がなければ思わない。だから、自分が引退するときまでは問題を先延ばししようと考える。

若者が使い潰される社会の中で

電通の新入社員が過労自殺したのは記憶に新しい。これは、若者の社会的立場の弱さを物語っている。高度成長期のように未来が明るかった時代ならいざしらず、20年もの壮大なレンジ相場を続けている今の日本の状況で、将来に明るい展望を抱いている若者は限られているのではないだろうか。

www.tokyo-np.co.jp

そんな状況の中で希望の光となっているのが、ブロガー、Youtuber、アフィリエイターなどの「個人で稼ぐ人たち」だ。これらの世界で成功することは、長期の不況で鬱屈としている日本で抱くことができる、いわば日本版アメリカン・ドリームである。

若者のカリスマとしてのホリエモン

ホリエモン自身は若者ではないが、ホリエモンは若者にとってのカリスマ的な存在だ。先見の明を持ち、明るい展望を示してくれるホリエモンの言葉は、今を生きる若者に強烈に響いているはずだ。実際に、何人かの若者ブロガーが、ホリエモンの書籍をおすすめ本として紹介している。

www.jimpei.net

www.aitabata.com

www.mazimazi-party.com

ホリエモンの哲学の一つに、「遊びを仕事にする」というものがある。「仕事」というものに対する新しい見方を提示し、「人生遊んでいいんだ」という言葉は、何割かの若者にとっては救いになったはずだ。

先にも述べた通り、若者は政治的に不利な立場にある。不満を表明したところで、状況が簡単に好転することは無い。今の政治や社会に期待することはできない。ならば、信用できるのは「個人の力」ということになる。

だから、彼らはブログに希望を求めることになったのだ。彼らがブログで生計を立てようとする動機には、単に遊びたいという欲求だけではなく、そういった時代背景があるのではないだろうか。

時代の必然としてのブロガー

若者ブロガーのオピニオンには、現代の若者の不満を代弁したものが多い。それはブログ運営上の戦略の一つであるかもしれないが、彼らの本音でもある。

彼らのような若者が現れたのは時代の必然であり、時代が求めた結果である。それゆえ、彼らの活動を批判したところでどうにもならない。彼らを突き動かす原動力は、個人の範疇を超えた、もっとマクロな規模のものなのだから。

個人ではなく社会に希望を求めるならば、ベーシックインカムを

若者ブロガーが注目を集める理由の一つは、若者が今の社会や政治に対して期待を持てないことだ。全て自己責任で解決しなければならない社会状況には問題があり、それを改善したいと思うのならばベーシックインカムの導入を検討するべきではないだろうか。

黒田日銀総裁がマイナス金利などの金融政策を打ち出しているが、それでも景気は好転しない。もはや日銀は限界を露呈し始めている。早晩、経済のパイを拡大して社会矛盾を解決する方向から転換せざるをえない状況になるのではなかろうか。その道の一つとしてのベーシックインカムを、私たちは真剣に考え始める必要があるのではないかと思う。